スキマを狙うのではなく新しい市場を作る

「スキマ市場を狙う」とか「ニッチ戦略」という言葉を聞いたことがあると思います。

これはいわゆる市場細分化の考えです。

サービスの提供地域を東大阪市内に限定するといった「地域の細分化」もありますし、教える科目を数学だけに限定するといった「商品の細分化」もあります。

大きな市場には強い競合がいますので、細分化を進めて競争相手がいない状況を作ろうという発想です。

このような市場を細かく区切って、そこに特化するという戦略は良さそうに見えますが注意も必要です。

細分化していくと確かに競合は減りますが、市場も大幅に小さくなるためビジネスとして成立しない可能性があります。

そもそも今時、「誰も手を付けていない市場」などほとんど存在しないと思います。

過去に誰かが手を付けていたが、何らかの理由があって止めたと考えるべきでしょう。

新しいコンセプトを考える

ではどうするかですが、まず市場の細分化は必要です。総花戦略は大企業でも無理があります。

細分化は行った上で、それをグルリ360度見まわして、新しい価値、新しいコンセプトを付け加えることにより、新しい市場を創るという発想が重要だと思います。

例えばスポーツジムのカーブスは顧客を女性に限定しています。

男性をバッサリ切り捨てていますので、これは市場の細分化です。

女性に限定した上で、「男性の目を気にせず、服も着替えず、30分で運動できる」という新しい価値を加えることにより、新しい市場を創りだしています。

カーブスの「女性」は細分化というには広すぎますが、「身長165センチ以上の女性」「社員20人以下の会社」「寝屋川市民」「紳士靴専門店」「インプラント専門歯科」など、市場や商品を細分化した上で、

「身長165センチ以上+かわいい」を実現するコート、「足の悪い人でも歩きやすい紳士靴」など、細分化によって見えてくる課題を解決する新コンセプトを考えましょう。

当事務所も移転価格税制に特化していますが、税務サービスを単に細分化したのではなく、「移転価格税制に自ら対応できるノウハウを身につけた方が、移転価格文書の作成を毎年外注するよりいいですよ」という新コンセプト(移転価格対応の内製化)を提案しています。

経営者には常に新しい価値を提案するという気持ちが必要だと思います。