セミナーをオンライン化しない理由

「オンラインでセミナーを受講できますか?」と聞かれたことがあります。

コロナの影響でセミナーのオンライン化は確かに進んでいます。

私もオンラインセミナーを何回か受講しましたが、移動時間もかからないので便利だなと感じました。

ですが私自身は自分が開催するセミナーをオンライン化するつもりはありません。

オンラインでも十分な情報提供は可能

カメラのアングルや資料の提供方法を工夫すれば、オンラインセミナーでもリアルセミナーとほぼ変わらない情報を発信することは可能でしょう。

「その場の臨場感」「セミナー後の質問のしやすさ」などに違いがあるとしても、オンラインを望む人がいることは理解できます。

ですので、セミナーの参加料自体で儲けたい場合はオンライン化して、全国から多くの参加者を募った方がいいと思います。

広い会場を借りずに済みますので、開催コストも削減できます。

セミナーには2タイプある

しかしこれは、「情報提供型セミナー」の場合の話です。

私が行っているのは「顧客獲得型セミナー」です。

セミナーの参加費自体が狙いではなく、その後にコンサルティング契約を受注することが目的です。

セミナー自体の中身ももちろん重要ですが、コンサルティングの前検討、一種の「お試し」としての位置づけが強いのです。

コンサルティング契約は決して安くはありませんから、オンラインでは検討材料としては軽すぎると思います。

セミナーで試していただいて、その後の個別相談でも試していただいて、私のコンサルティングが本当に必要かどうかを正確に判断してもらいたいのです。

「わざわざ来る」ことの価値

参加企業に判断材料を提供するだけでなく、私の方もわざわざセミナー会場までお越しになる企業は本気度が高いと判断します。

たとえ同じ参加費を払うとしても、「オンラインでいけますか?」という人とは明らかに違います。

オンラインを望む人からは「気軽に手軽にサクッと情報収集したい」という姿勢が透けてみえます。

それが悪いとは思いませんが、私との縁はありません。私は冷やかしや軽い気持ちの人とは会いたくありません。

企業が自らの力で移転価格税制に対応できるようになることがコンサルティングの目的ですので、本気で取り組む気がある人とだけ会いたいのです。

この方針で今のところはやる気のあるクライアントに恵まれていますので、オンライン化する日は当面来ないと思います。