マネをするなら他業種から

「他社をマネする」という行為は、あらゆる業界において日常的に行われています。

「学ぶは真似ぶ」とも言いますので他社のマネをすることが一概に悪いとは思いませんが、同時にそれは他社との差異を縮める行為ともいえます。 

特定の業界内でお互いにマネを続けていけば究極的にはどこで買っても同じ商品やサービスになってしまい、価格勝負だけの世界になってしまいます。

 

業界NO1企業であれば他社の差別化をつぶすためのマネは有効な戦略でしょう。

薄利多売が強みですので、同じような商品をより低価格で販売することができるからです。

ですがNO1企業ではない場合、特に中小企業は独自性にこそ価値があるのですから、マネによってかえって競争力を失うことにもなりかねません。

業界の常識は無視していい

私はマネるのであれば他業種からマネる方がいいと考えています。

他業種で当たり前になっているサービスを自社に取り入れるとどうなるか、という発想であれば同業他社との違いを出すことができはずです。

 

ちなみに私の場合は教育業界を参考にしているところがあります。

コンサルティング内容を体系化して定額でカリキュラム通りに行っていくスタイルは、資格学校や予備校と非常に似ています。

予備校の先生が生徒の代わりに問題を解いたりしないように、私も企業の代わりに移転価格文書を作成するのではなく、作成ノウハウを教えるというスタンスをとっています。

 

多くの人は「業界のルール」から逸脱することをなぜか怖れます。

ありもしない「業界の常識」から逸脱して、失敗したら大変だと思っているのかもしれません。

しかし市場自体が膨らんでいる時代ならまだしも、たいていの業界が成熟期に入っている日本において同業他社と同じことをしていたのでは同じようにしぼんでいってしまいます。

業界の垣根もなくなってきている

また他業種から力のある企業が参入してくることも日常茶飯事です。

 

例えば、アマゾン。

今は本やCDだけでなく、宝石や家電、楽器なども販売しています。そのうち、自動車やパックツアーや保険も販売するようになるかもしれません。

「うちは地方の宝石屋だから、昔からのお客様を一軒一軒訪問して回るのが営業だ」などといっていたら、知らない間にみんながアマゾンで買うようになっているかもしれません

こうなってくると宝石屋同士で「マネっこ」をしている状況ではなくなってきます。 

他業種からヒントを得てアマゾンにも勝てる宝石のネット通販事業を立ち上げたり、いっそ宝石屋に見切りをつけて、これまで培ったお客様のネットワークを活かして高級な果物や無農薬野菜をお届けする事業を始めた方がいいかもしれません。

 

「自分は〇〇屋だ、△△士だ」という発想を捨てて、他業種のエッセンスを積極的に取り入れていくことが重要なのではないでしょうか。