国民年金は実はおいしい投資である

厚生年金保険料の負担者を増やすためにパート労働者の加入義務拡大が行われてきています。
「短時間労働者の将来の年金を増やすため」という説明がされますが、加入者を増やさなければ「現在の」支払いが追いつかないという理由が本当です。
厚生年金は、言ってしまえば「腐っていく金」に多額の投資を強要される制度です。
支給条件は現在よりも確実に悪くなっていきます。
元を取れるかどうか、私は懐疑的です。
とはいえ「腐っても金」であり、人間が最後に頼りできるのは年金ですので、働けなくなった時に「若い頃がんばっておいて良かった」と思える制度であることも間違いないでしょう。
国民年金は元が取れる可能性大
会社員は強制的に厚生年金ですが、自営業者は国民年金になります。
現在の保険料は月に16800円ぐらいですので、40年で約800万円になります。
そして年間受給額が約78万円ですので、利息を無視すると10年ちょっとで元が取れる計算です。
保険料が上がったり支給開始年齢が遅れることはあるにせよ、悪くない投資です。
しかも保険料は全額所得控除になりますので、所得税、住民税、個人事業税がその分軽減されます。
「将来どうせもらえない」といって保険料を払わない自営業者は多いですが、今月の支出ばかりに目を向けていると、将来、後悔することになるかもしれません。(とはいえ、「余裕がないので払えない」という事情もよくわかります・・)
ただし金額は不足・・
ただ国民年金だけでは金額的に不十分ですので、IDECO、小規模企業共済、積立NISAという税制優遇を受けられる制度との併用を考えましょう。
税理士や会計士の資格をもっていても、会社勤めの場合はこのあたりのことを知らない人が多いです。
結局、何事も「ジブンゴト」として勉強しないと身につきません。
自営業者は当然ながら会社任せにはできませんので、自分で勉強してすべて自己責任で行動しなければなりません。
それが楽しいという私のような人は自営業に向いていると思います。